LANCIA DELTA HF integrale ③ [Italian Car]
1992年に登場したデルタ・エボルツィオーネは、車体各部の徹底的な見直しが図られ、
大幅なモデファイが施された究極のデルタと言えるモデルです。
デルタHFインテグラーレのイメージとして印象の強いテールゲートスポイラーと
"HF エレファンティーノ"のエンブレムはこのモデルから採用されてます。
1992 DELTA HF integrale Evoluzione
HF Elefantino
まず目に付くのは、特徴的なブリスターフェンダーのさらなる大型化です。
これはロアアーム形状の変更やスタビライザ径の大型化等、足回りの大幅な改良に伴い、
トレッドが1448/1440mm から1502/1500mm に拡大された為の処置で
ベース車両のデルタ16v と比べ全幅が70mmアップの1770mmにも達します。
ちなみに、このモデルから標準ホイルの形状が一新され、
コンペティションモデルと同デザインとなってます。
そしてもう1つ、デルタが常に課題としていた熱対策にも更なる改良が施されてます。
ボンネット上のルーバーは横幅が縮められコンパクトになった代わりに
左右に独立した小型のものが設置されてます。
バンパー形状も改良されエアインテークの大型化、さらにはヘッドライトの小型化により
メッシュ部の範囲が広げられ、より多くのエアを取り入れられる様になっています。
(日本仕様はデルタ16vと同じヘッドライト)
細かな所で云えば車体剛性の大幅な向上や、
フロントフェンダー後方にレースで使う為のエアアウトレット(市販車ではダミー)の設置に、
エキゾーストが左右2本出しだったのが左1本に改められ、
フィラーキャップが角形フラップから丸形のレーシーな物に変更されてます。
これらの大幅なモデファイを受け、
1992年初戦からラリーシーンへ投入されたデルタ・エボルツィオーネなんですが、
オリオール6勝/カンクネン1勝/アギーニ1勝 と
全14戦中(内3戦はワークス非参戦)8勝と圧倒的な強さを誇り、
第9戦の1000湖ラリーで早々と6年連続となるマニュファクチャラーズ・タイトルを決めるのですが
ドライバーズ・タイトルはトヨタセリカを駆るサインツにまたしても奪われる事となります。
1992 Rally Tour de Corse
Didier Auriol / LANCIA DELTA HF integrale Evoluzione
1992 Rallye Sanremo
Juha Kankkunen / LANCIA DELTA HF integrale Evoluzione
1992 Rallye Portugal
Andrea Aghini / LANCIA DELTA HF integrale Evoluzione
1992 Rally Cataluña
Carlos Sainz / TOYOTA Celica GT-FOUR (ST185)
すでに1991年シーズンをもってランチアワークスは活動を休止していたのですが、
追い打ちを掛ける様に1992年シーズン途中でランチアのラリーカーを開発していた
アバルトはファクトリーを閉鎖、1993年シーズンには勝てる力は残っておらず、
ランチアデルタは過去のマシンとなってしまうのでした。
デルタ16vから多くの変更点を持つデルタ・エボルツィオーネなんですが、
更に改良されたエボルツィオーネⅡが93年に登場します。
外観上の違いはAピラーから伸びるルーフモールがボディ同色になった事と、
16インチにサイズアップされたホイルに、
フロントフェンダー後方のエアアウトレットが機能する様になった事ぐらいですが、
インジェクションシステムの刷新やターボ制御の見直し、
ディストリビューターを持たない完全電子制御への移行を果たした点火系等、
細かな改良点は多岐に渡ります。
デルタ・エボⅡ はインテグラーレの最終モデルとして生産を続けられ、
1995年を最後にHFインテグラーレとしては7年間、
デルタとしては16年間にも及ぶ生産に終止符を打つ事となりました。
エボルツィオーネの登場から多くのリミテッドモデルが生産されたデルタなのですが、
その内の幾つかの紹介を最後に締めたいと思います。
VERDE YORK
GIALLA
BLUE LAGOS
CLUB ITALIA
MARTINI 5
MARTINI 6
COLLEZIONE
大幅なモデファイが施された究極のデルタと言えるモデルです。
デルタHFインテグラーレのイメージとして印象の強いテールゲートスポイラーと
"HF エレファンティーノ"のエンブレムはこのモデルから採用されてます。
1992 DELTA HF integrale Evoluzione
HF Elefantino
まず目に付くのは、特徴的なブリスターフェンダーのさらなる大型化です。
これはロアアーム形状の変更やスタビライザ径の大型化等、足回りの大幅な改良に伴い、
トレッドが1448/1440mm から1502/1500mm に拡大された為の処置で
ベース車両のデルタ16v と比べ全幅が70mmアップの1770mmにも達します。
ちなみに、このモデルから標準ホイルの形状が一新され、
コンペティションモデルと同デザインとなってます。
そしてもう1つ、デルタが常に課題としていた熱対策にも更なる改良が施されてます。
ボンネット上のルーバーは横幅が縮められコンパクトになった代わりに
左右に独立した小型のものが設置されてます。
バンパー形状も改良されエアインテークの大型化、さらにはヘッドライトの小型化により
メッシュ部の範囲が広げられ、より多くのエアを取り入れられる様になっています。
(日本仕様はデルタ16vと同じヘッドライト)
細かな所で云えば車体剛性の大幅な向上や、
フロントフェンダー後方にレースで使う為のエアアウトレット(市販車ではダミー)の設置に、
エキゾーストが左右2本出しだったのが左1本に改められ、
フィラーキャップが角形フラップから丸形のレーシーな物に変更されてます。
これらの大幅なモデファイを受け、
1992年初戦からラリーシーンへ投入されたデルタ・エボルツィオーネなんですが、
オリオール6勝/カンクネン1勝/アギーニ1勝 と
全14戦中(内3戦はワークス非参戦)8勝と圧倒的な強さを誇り、
第9戦の1000湖ラリーで早々と6年連続となるマニュファクチャラーズ・タイトルを決めるのですが
ドライバーズ・タイトルはトヨタセリカを駆るサインツにまたしても奪われる事となります。
1992 Rally Tour de Corse
Didier Auriol / LANCIA DELTA HF integrale Evoluzione
1992 Rallye Sanremo
Juha Kankkunen / LANCIA DELTA HF integrale Evoluzione
1992 Rallye Portugal
Andrea Aghini / LANCIA DELTA HF integrale Evoluzione
1992 Rally Cataluña
Carlos Sainz / TOYOTA Celica GT-FOUR (ST185)
すでに1991年シーズンをもってランチアワークスは活動を休止していたのですが、
追い打ちを掛ける様に1992年シーズン途中でランチアのラリーカーを開発していた
アバルトはファクトリーを閉鎖、1993年シーズンには勝てる力は残っておらず、
ランチアデルタは過去のマシンとなってしまうのでした。
デルタ16vから多くの変更点を持つデルタ・エボルツィオーネなんですが、
更に改良されたエボルツィオーネⅡが93年に登場します。
外観上の違いはAピラーから伸びるルーフモールがボディ同色になった事と、
16インチにサイズアップされたホイルに、
フロントフェンダー後方のエアアウトレットが機能する様になった事ぐらいですが、
インジェクションシステムの刷新やターボ制御の見直し、
ディストリビューターを持たない完全電子制御への移行を果たした点火系等、
細かな改良点は多岐に渡ります。
デルタ・エボⅡ はインテグラーレの最終モデルとして生産を続けられ、
1995年を最後にHFインテグラーレとしては7年間、
デルタとしては16年間にも及ぶ生産に終止符を打つ事となりました。
エボルツィオーネの登場から多くのリミテッドモデルが生産されたデルタなのですが、
その内の幾つかの紹介を最後に締めたいと思います。
VERDE YORK
GIALLA
BLUE LAGOS
CLUB ITALIA
MARTINI 5
MARTINI 6
COLLEZIONE
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